「かぼちゃの馬車」ショックで請負建築会社が破産

ホーメスト

「かぼちゃの馬車」不正融資からしばらく経ちますが、物件の多く受注していたとされている建築会社である「株式会社ホーメスト」が破産申請をいたしました。

 

(株)ホーメスト(TDB企業コード:989439825、資本金1億円、東京都中央区銀座6-2-1、代表八島睦氏、従業員28名)は、11月27日に東京地裁へ自己破産を申請した。

 

これまで、一般個人の注文住宅案件を主体に展開していたほか、相続対策や土地の有効活用提案を絡めたアパートやマンションの建築、入居希望者が集まって結成した組合が事業主となり建設するコーポラティブ住宅の建築工事も行っていた。

 

近時はシェアハウス事業「かぼちゃの馬車」を手がけていた(株)スマートデイズ(東京都中央区)からの新築工事案件を受注し業容を急拡大させていたが、同社は不動産オーナーへの賃料不払いなど経営状況が急変し、2018年5月に東京地裁から破産手続き開始決定を受けていた。

引用:Yahoo!ニュースより

 

対象会社の前身は、「ホーム・ホーマーホーメスト」というキャッチコピーでタレントを起用してCMも行っていた「殖産住宅相互株式会社」の新築事業部門でした。会社の所在地がスマートデイズ社との同じく銀座にあり、密接に事業を行っていたのだと推測されます。

 

「かぼちゃの馬車」の不正融資スキームの中において、オーナー側から「請負代金のうち、相当額がスマートデイズにキックバックされており、建築会社の責任も問うべき」(被害者弁護団)と主張されており、一部の間では注目されていた会社です。

 

会社事態は一部工事が完工できなくなったほか、シェアハウスオーナーに対して建築代金の完済を求めて提訴中でしたが、オーナーからの入金が止まる事態に発展したことから当社も資金繰りが悪化し、金融機関からの資金調達も困難となり今回の措置となった模様です。

 

メディアの情報では人数が30名以下の会社になので受注規模からすると相当数の下請け会社も存在しています。今年の3月以降は下請け会社支払いに支障を来す事態に陥っているようなので、さらに連鎖していく可能性が高いです。

 

「TATERU」と同じくアパートなどの不動産事業は多くの関係者が携わっています。融資に関する不正だけで金融機関や企画会社だけで対応が完結するわけではなく、建築会社、内装会社、管理会社などアパート事業に売上を依存している会社としては影響が大きいです。

 

また今回のメディアなどで報道されている「かぼちゃの馬車」による融資スキームは業界関係者からは常態化しているという意見もあり、このような破産するような事態が水面下では、すでに起こっているかもしれません。

 

しかしながら、誠実にアパート経営を提供している会社も当然存在すると思います。不動産投資をするオーナーとしては堅実に安心してできるパートナーや金融機関を見極める責任がより一層必要になってくると思います。