プロパティエージェントがフラット35不正利用を否定
新築マンション開発、販売の大手あるプロパティエージェントにフラット35を利用した販売が行われたのではないかという疑惑が上がっています。
プロパティエージェントは東証一部企業です。不動産開発販売事業として新築マンションを供給しています。
また投資物件を支えるためにプロパティマネジメント事業を展開しており、賃貸管理、賃貸仲介サービス、建物管理とトータル的に投資家オーナー向けの業務も行なっております。
ネットで噂されている情報ですが、過去に「フラット35を利用してフルローンを組む」的な記事が書かれていたということです。
しかしプロパティエージェント側も実際には「フラット35」を促していないと自社で運営している不動産投資関連のメディアである「不動産投資TIMES」にて記載しています。
この記事自体もサイトからは、現在すぐに探せないようになっていますが、他の不動産関連のサイトからリンクが張られていました。
以前に掲載されていた当記事の内容におきまして、不動産投資を行う際に住宅ローンであるフラット35を利用できるかのような表現がありました。
フラット35は居住用の不動産を購入する際に利用できるローンであり、不動産投資の際には利用することが出来ません。また、当社ではフラット35を不動産投資ローンとしてお客様に提案・活用頂いた事実は一度もございません。
フラット35適合マンションに投資用物件が登録?
フラット35の公式サイトにある「フラット35登録マンション検索結果」には「プロパティエージェント」として下記の3物件が登録されていました。サイトには登録している物件は技術基準に適合している物件検査を受けていると記載されています。
ヴァースクレイシア両国レジェール
(東京都墨田区緑2丁目)
クレイシア・ヴァースクレイシア両国ルクール
(東京都墨田区石原2丁目)
クレイシア・ヴァースクレイシア入谷
(東京都台東区竜泉2丁目)
プロパティエージェントが建築しているマンション名が「クレイシア」シリーズとなります。ホームページ上では明確に説明記載がなかったのですがクレイシアにも2種類あるようです。マンション名の括りから下記のように分類されているのかと思います。
ヴァースクレイシア:居住用物件
クレイシア:投資用物件
登録されている表記がわかりにくいのですが、プロパティエージェントのホームページを見ると「クレイシア両国レジェール」と「クレイシア入谷」が投資用物件として実在していました。
プロパティエージェント:投資用物件
http://www.propertyagent.co.jp/estate-cat/available
投資用物件もフラット35に適合されていたということになると思います。フラット35適合物件でありながら、購入する際にフラット35のローンで使わない理由はありません。
もし事実だとしたら公式な情報として記載されている「フラット35を不動産投資ローンとしてお客様に提案・活用頂いた事実は一度もございません。」と辻褄が合わなくなってきます。
※先ほどのフラット35登録マンションの検索結果リスト欄に「※フラット35対象外住戸あり」と書かれているので投資用マンションは対象外かもしれません。
投資用物件を購入する顧客にフラット35を提案していたかは不明ですが、何かしら関係していたのではないかと推測されます。
フラット35がないと投資用として収益が成立しないのか
クレイシア入谷はすでに完売のため公式ホームページ上で詳細な情報がすでにありませんが、中古販売の不動産取扱サイトでは販売されていました。
マンション名 | クレイシア・ヴァースクレイシア入谷 |
階数 | 2階 |
間取り | 1K |
面積 | 25.62㎡ |
販売価格 | 2,900万円 |
表面利回り | 3.80%(家賃92,000円で賃貸中) |
築 | 2018年09月 |
表面利回りが、3.8%としていますが、販売当時はもう少し価格が高かったと思われますので実際には3%前半台かもしれません。
そうなると通常の2%程度のアパートローンであれば、運用費などを差し引くと収益が1%も残りません。顧客にはフラット35のような低金利ローンを提案することで商品力を上げていた可能性があります。
東証一部企業での不正融資なら影響は大きい
疑惑の段階ではありますが、「TATERU」と同じく、またもや東証一部企業による投資用不動産に対する不祥事が明るみに出てきそうです。
東証は上場基準の見直しを検討されているようですが、東証一部での価値がなくなりそうな感じです。
プロパティエージェントは電話営業でも何かと評判のある会社です。知り合いからも携帯電話に良くかかってくると聞いたことがあります。
先日のフラット35不正融資の記事には、下記にように書かれていました。
「フラット35を投資目的で使ったのは、昨年6月までの約2年間に売った150戸前後。仲間の仲介業者らと一緒にやった。このしくみでトップセールスマンになれた」と証言した。
引用:ヤフーニュース
この記事では「中古マンションマンション販売会社」の元従業員のコメントではありますが、不動産業界特有の過剰なノルマの果てに起こった結果だと思われます。この点ではスルガ銀行などの不正融資にも通じる内容です。
アパートローンだけでなく住宅ローン利用による不動産投資のグレーなスキームが明るみに出てきました。業界としてもバレなきゃ大丈夫的な商慣習だったのでしょうか。スルガ銀行の不正融資以上に影響範囲が広がりそうな感じがします。