レオパレスが設計や工事管理した物件に不備
またしてもレオパレスに施工不良アパートの疑いが発覚しました。今回は直接施工したものではない物件になりますが、設計や工事の監理は実施しています。
アパートの施工不良問題が発覚したレオパレス21は21日、同社が設計や工事の監理を行い、他社が施工した物件に関し、軽微なものを含めて766棟に不備があったと発表した。
防火や防音のために各戸を隔てる「界壁」という壁が設置されていないことなどが確認された。
引用:ヤフーニュース
またしても界壁がないというずさんな施工が同じように繰り返されています。
しかもこれは、先般の施工不良アパートの時期よりさらに前という事実です。
対象の4745棟のうち、判定済みの869棟について調査結果を開示した。物件は主に1983年から90年ごろまで土地付きアパートとして、レオパレスが販売していた。
物件の所在地や施工業者については明らかにしていない。
25年以上前から事実をひた隠して行われていたということは、アパート事業に参入したころから横行していたとなると、会社概要に記載されている「アパート・マンション・住宅等の建築」になっていません。
アパート入居者の安全安心を無視し、過剰なノルマによる利益最優先、会社最優先のブラック企業と言われても仕方がありません。
レオパレスは過去にISO9001を取得
2008年に品質管理規格であるISO9001(品質マネジメントシステム認証)を本社および全支店で一括取得致していました。
認証範囲は下記のように書かれています。
レオパレス21シリーズの企画及び商品開発、設計及び工事監理、施工監理。あずみ苑シリーズの施工管理。 |
取得時のコメントには「対象となる項目は今後とも徹底した品質管理のもと、お客様にご満足頂ける商品を提供して参ります」から開いた口がふさがりません。
すでに認証機関に2018年12月に返上していますが、施工不良を隠してどのような気持ちで取得したのでしょうか。
審査機関である「ビューローベリタスジャパン株式会社」は何を持って審査をしたのでしょうか。ISO自体の真価が問われます。
レオパレスは「施工管理の責任がない」と主張できるのか
レオパレスは「施工管理の責任などを負うものではない」として補修工事はしない考えを明らかにした。
このような発言が出る時点で、残念で仕方がありません。
施工会社が現場判断で勝手にやってしまったと主張するつもりでしょうか。監督責任がないと言い切れるとは思えません。
監理は担当しているのですから現場をみているはずです。「界壁」がなかったことを知ってて知らぬふりだったのではないかと想像します。
契約的にはそのような対応に出れるのかもしれませんが、会社としてのイメージをさらに悪くなることを予測しての発言でしょうか。
1985年に仲介会社だった「レオパレス」が都市型アパート事業を開始し、飛躍的な展開を見せました。しかし今回の件で事業参入の時点で組織的な隠し続けていこうとする体制ができていたのかもしれません。
そのころからレオパレスは有名タレントを起用してTVCMなどでマーケティングに積極的な動きをしていました。
コストカットによる利益で得たお金を多額の宣伝費にかけてイメージアップを図っていたとしたら、お金の使い方を間違っていたのではないかと思います。
もはやこのような状況になれば、まともに施工したアパートを数えて発表したほうが早いかもしれません。