年収1,000万円が本当にステータスなのか
サラリーマン年収の1,000万円というのは、ある種ステータス的なものではなくなっているかもしれません。国税庁の「民間給与実態統計調査(平成28年度)」による調査では1千万円以上の割合は下記になります。
・1000~1500万 3.1%(151万9千人)
・1500~2000万 0.7%(33万6千人)
・2000~2500万 0.2%(10万7千人)
・2500万~ 0.2%(12万人)
※給与所得者数4869万人
ある調査では一人当たりの平均給与が422万円ということなのでステータス的には確かに憧れのステージになるでしょう。しかし実際に生活をしてみるとそこまで裕福には感じない現実があります。
家族持ちであれば手取りは760万円前後
年収1,000万円ともなると税金も多くなります。家族持ちで年収1,000万円の手取り額を試算すると、大体の次のような金額になります。※手取り額は、税金と社会保険料を差し引いた金額になりますので、家族構成によっては変動します。
手取り額:約760万円
月収:約60万円
月に60万円も使えるのであればかなり裕福な生活ができそうです。これを生活費を50万円として設定します。
・家賃:15~16万円
・食費:7~8万円
・外食費:5~6万円
それなり余裕のある生活状態なのかと感じますが、これはあくまでも生活に必要な費用という部分です。
教育費と交際費、住居費がかかる
1,000万円で注意しないといけないのが教育費の占める割合です。余裕がある前提で「塾」や「私立」を通うことになれば年間で100万円~150万円を覚悟しておかなければいけません。(有名私立になると200万円近くになります)
先ほどの手取りであれば、20%~30%の負担になります。必然と家賃なり外食費を抑えていく必要が出てきます。
また、1,000万円ともなれば管理職であることが多いと思います。当然、社内外での付き合いも増えてきます。回数も増え、店レベルも高くなり出費も増えてきますので、さらに家計を圧縮するでしょう。
そして極めつけは住居費です。15万円も家賃にかけれるのであれば、頭金によっては7,000万円~8,000万円のタワーマンションも選択肢も入ってくるでしょう。もし間違って購入したら最後、一気に生活が厳しくなります。
1,000万円ともなれば金融資産を増やすための投資なども検討するでしょう。しかし現実が貯金すら厳しい生活になるかもしれません。
年収1,000万円よりも収入の複線化
社内の昇級をして責任のあるポジションについて手にした年収1,000万円だとしても現実はそこまで裕福ではありません。
むしろ社内での仕事は無理のない範囲、ストレスのないレベルで継続して「副業」に徹するという選択肢の方が全体的には生活の充実度は上がるかもしれません。
不動産所得があれば、給与所得とのバランスで税金もコントロールできるかもしれません。
一番のメリットは、収入が複線化することです。共働きと同じ効果になります。先ほどの平均年収が422万円になれば手取りは大体350万円前後でしょう。
月に30万前後と計算した場合、条件にもよりますが小規模の木造アパートであれば2棟あれば得ることができます。
今は融資環境が厳しいので、これから不動産投資をするサラリーマンの方であれば難しいのかもしれませんが、時間が経てば再び購入する機会はでてくると思います。
年収を上げるよりかは、不動産投資の方が現実的に収集を増やすことができる方法の一つがではないかと思います。購入できない期間を利用をして頭金を貯めて、投資できるチャンスに準備した方が良いのではないかと思います。