早期退職制度を導入する企業が広がっています。調査会社の東京商工リサーチの発表によると今年に入ってから上場企業27社が合計で1万342人の早期退職者を募集(または応募)したとされています。
18年の年間人数の2.5倍に相当しており、19年は年間で6年ぶりに1万人を超える勢いです。
とくに電機業界やアパレル企業です。アパレル最大手のオンワード樫山の店舗が大量に閉店することも発表されたこともあり、業界全体での経営不振が浮き彫りになった形です。
早期退職制度をネガティブに捉えない
企業が開始する「早期退職制度」は業績が不振だからという理由だけではありません。業績が好調なうちに人員を適正化するという考えもあります。
事業の転換スピードは日毎に加速しています。事業環境の変化に耐えるために若手の登用を進めるために行う場合もあります。
実際に年齢条件付きでの募集は、45歳以上が多く、40歳以上、35歳以上も対象になっている企業もあり、募集年齢の若齢化傾向がすでに始まっています。
35歳はまだまだ若手ですが、人材会社最大手のリクルートでも40代以上の社員は少ないと聞きます。セカンドキャリアを後押しする企業が増えているということです。
企業が募集する「早期希望退職」というと、ネガティブにとらえられがちです。
しかし最近は「退職金」も出ない企業が増えている中で、割増での給与を得て次のステージに向かうチャンスと捉えたほうが良いと思います。
これを機に別のキャリアや本当にやりたかったことを見つける時間を得たと思っても良いかもしれません。
会社から応募へと背中を押されたとしたら、「自分は必要とされていない」と存在価値を否定されたように感じるかもしれません。
しかし通常の転職とは違い、会社がセカンドキャリアの準備期間をくれて、しかも割増でお金をもらうことができる機会はそうはありません。
早期退職制度の最大活用するポイントは
早期退職制度を最大限に活用するためには「スピード」です。期間があるうちに転職活動や起業準備に充てることが大事です。
ギリギリまで本業に時間を費やしている場合ではありません。
また早期退職制度で退職した後、「長期旅行にでも行こう」と思うのはまだ早いです。
定年退職間際であればまだしも、まだ仕事ができる年代であれば、自分の可能性を探しに活動をするべきです。
このように大手企業が同時期に大量の退職者が出た場合、同じように早期退職制度を利用した人たちが転職のライバルとなります。
やはりこれもスピード感持って先に動いた方のほうが結果採用されやすい傾向です。
また「早期退職制度」は常に実施しているとは限りませんので、自らの「売り時」を逃してしまうこともあります。
「早期退職制度」をチャンスと捉える人は「スピード」を持っての行動が大事です。
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