ついに西京銀行にも金融庁の立ち入りが入ることになりました。「TATERU」との新築アパートへの融資に関する蜜月関係が崩壊寸前まで来ているのかもしれません。
年末に向けて「TATERU」アパート事業への包囲網が本格的に敷かれていくのでしょうか。
金融庁は、地方銀行の西京銀行(本店・山口県周南市)に立ち入り検査する方針を固めた。同行を巡っては、不動産会社が新築アパート投資の資金を引き出すため、改ざんした融資書類を提出した不正が判明している。
融資は実行されなかったが、金融庁はスルガ銀行(静岡県沼津市)の不正問題を受けて不動産融資の監督を強めており、西京銀側の審査体制も点検することにしたとみられる。
引用:朝日新聞デジタル
「融資は実行されなかった」という記載ですが、不動産投資関連のSNSを見ると融資を受けた当事者と思わしき方から「金融資産がないのに融資が受けられた」「身に覚えないない入金があった」などの内容のことが書かれているので、日常的に不正融資が実行されていた可能性が高いです。
不正は今年8月、東証1部上場の不動産会社TATERU(タテル、東京)での新築アパート向け投資で判明した。
同社の従業員が融資審査を通りやすくするため、新築アパートに投資したい顧客のネットバンキング画面を改ざんして預金残高を多く装っていた。
不正は融資の実行前に判明した。タテルと西京銀は、同様の不正がほかになかったかを調査中だ。
スルガ銀行とかぼちゃの馬車(スマートデイズ)と同じ「不正融資」の構造がだったことが明確に出てきそうです。
「TATERU」が早々立ち上げた「不正融資」に関する特別調査委員会が、いまだに発表に時間がかかっているのも、西京銀行との整理がまだできていないのかもしれません。
「TATERU」の新築アパートは「かぼちゃの馬車」のようにサブリース頼みの入居率ではないので、スマートデイズのように一気に倒産まで追い込まれることはないと思いますが、アパート受注キャンセルが133件と異常事態になっているので、この先の経営状況はかなり厳しくなっています。
さらに今回の西京銀行の立ち入りでスルガ銀行のように不動産投資の融資が営業停止になれば、「TATERU」の本年度の業績に大きく影響を及ぼす可能性が高いです。年内までに何かしら大きな発表があるのではないかと予想されます。
また同記事には「不動産投資向け融資に積極的だった信用金庫大手の西武信用金庫(東京都)にも近く立ち入り検査に入る」と書かれています。他に不動産融資に積極的な金融機関も同様の調査が水面下で起こっているかもしれません。
売りたくても売れないアパート会社、融資したくてもできない銀行が増えてきます。新規で不動産投資をしたいサラリーマンには厳しい状況が続きます。
しかし、じっくり評価のでる物件をさがす良い機会かもしれません。この状況を不動産投資としてチャンスに捉えれることも大事かと思います。