住宅ローンで頭金を入れるのは損なのか
数千万円もする自宅を購入する時は住宅ローンを利用します。
その際は自己資金から頭金を出して残りを住宅ローンで借りて代金を支払うケースが一般的です。
私が住宅ローンを組んだ10年近くまであれば1%より低い金利であれば相当安いと言われていました。バブル時代は最高で9%近い金利だったと言われていますので相当お得に感じていました。
しかし最近はさらに低金利になっています。インターネット専門の住宅ローンであれば変動金利で「0.457%」となっています。借りないほうが損と思われるような水準です。
ここまで金利が低くなると頭金をあまり多く入れなくても購入できるようになります。「頭金ゼロで購入可能」などとという広告も見られます。
「頭金を出して借りるほうが損」というように考えてしまうのも無理はありません。
頭金は購入価格の20%を用意するのが基本
一般的に住宅ローンとして用意したほうが良い頭金の相場は物件価格の20%程度といわれています。
例えば、4,000万円の住宅の購入を検討する場合は800万円の頭金が必要になる計算です。
頭金がある場合とない場合では、下記のようなメリットがあります。
- 総返済額に差が出る
- 金利の優遇がある
- 審査に通りやすくなる
総返済額に差が出る
頭金があるのとないのとでは大きく総返済額に大きな差がでます。
一番大きく変化が出るのは利息分の支払いが大きく変わります。
特に住宅ローンは長期間で30年や35年掛けて返済を行いますので時間が長くなるほど頭金を入れることが大きな差を作ります。
金利の優遇がある
頭金を一定金額以上入れるかどうかで借入金利に差が出る場合があります。同じ住宅ローンでも頭金を入れるのと20%入れるのであれば、銀行側の評価が変わります。
実際に0.3%や0.5%の金利優遇されると毎月の返済額が少なくなります。
総支払額で数百万円変わってきます。その点でも頭金を入れたほうが良いといえます。
審査に通りやすくなる
「お金を貸す」ことがメインのビジネスモデルである銀行にとって「住宅ローン」は一般向けには最重要の金融商品です。
多くの方に住宅ローンを利用してもらいたいのです。しかし住宅ローンには審査があるので誰もが利用できるだけではありません。
一般的には企業に長く勤めていると有利になります。
審査するポイントとして「年収に対する住宅ローンの割合はどうか」「安定した収入が見込める企業に勤めているか」が挙げられます。
このときに頭金を用意できている人のほうが審査に通りやすいとされています。
借入金額が少なくなるので返済できなくなると行ったリスクもなくなるからです。
売却するときのリスク軽減になる
しかし頭金があるのでれば入れたほうがリスクを軽減してくれます。
不動産物件を購入時に頭金を入れることは、借入金額を減らすということです。
借入金額を減らすということは売却の時に効果を出します。
住宅を売却する必要になった時に住宅ローンが残ったまま売却します。
その際にはおそらく売却価格よりも住宅ローン残高のほうが高く借金が残る可能性があります。
住宅ローンの頭金があると、その分借入額が少なく売却時の残債を減らすことができることができます。
今、住宅ローンを利用しない手はない
住宅ローンの低金利に加えて、住宅ローン控除という制度があります。借入金額に対して1%分を優遇処置として控除されるのです。
わかりやすくいえば、年末調整などで提出すれば数十万円戻ってくるのです。
0.5%で住宅ローンを借りることができれば、1%分戻ってくるというお得さがあります。
それぞれにライフスタイルがあるので、無理をして住宅を購入する必要はないですが「長く暮らす土地に住見続ける予定」であれば購入を検討しても良いと思います