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三井住友トラストL&Fによる不動産投資への融資は止まっていないのか

メガバンクの新卒採用減

大手銀行5グループの令和元年9月中間連結決算が昨日出揃いました。最終利益は合計で、前年同期比10・8%減の1兆5125億円との結果です。

大手銀行5グループとは下記の5つです。

  • 三菱UFJフィナンシャル・グループ
  • みずほフィナンシャル・グループ
  • 三井住友フィナンシャル・グループ
  • りそなホールディングス
  • 三井住友トラスト・ホールディングス
ことごとく大手銀行グループは最終減益となる中で三井住友トラスト・ホールディングスだけが最終増益となりました。

 

大手4社が最終減益となった理由は、超低金利の長期化による利ざや(貸出金利と預金金利の差)の縮小が大きいとされています。

 

銀行のビジネスモデルの根幹部分の数値が上がらないことには、一般からすれば「お金を増やすこと」も「お金を借りること」も優位性のある条件で利用できません。

三井住友トラスト・ホールディングスの一人勝ち

一般の方には馴染みのない「三井住友トラスト・ホールディングス」だけが増益となりました。

 

三井住友トラスト・ホールディングスは、三井住友信託銀行株式会社を傘下に置く銀行持株会社です。

 

同じ名前を持つ三井住友フィナンシャルグループである三井住友銀行とは、直接的な資本関係はありません。お互いに独立した金融機関になります。

 

不動産投資をしている人ならよく知っている「三井住友トラスト・ローン&ファイナンス株式会社」が傘下の企業となります。

 

三井住友トラストL&Fという略称で呼ばれる会社ですが、不動産担保ローン・融資と住宅ローン・アパートローンが特徴的な会社です。

 

昨今、不動産投資に関する融資額は引き締めもあり減少傾向であります。

 

しかし今回の増益の理由の一つとして、不動産仲介関連の手数料が堅調に拡大したとされていますので、まだその勢いは残っているのかということでしょうか。

三井住友トラストL&Fでできる不動産投資

三井住友銀行とは独立しているということもありますが、三井住友トラストL&Fはノンバンク系の貸金業者です。

 

イメージだけで大手銀行の三井住友銀行系と思ってしまいますが、実際には異なります。

 

不動産投資の収益物件への融資に積極的な金融機関であることは間違いありません。

 

以前の融資条件は下記のようになっておりました。

融資期間

最長35年
※築年数にかかわらず長期の融資

金利

3.9%〜
※団体信用生命保険付きであれば4.3%〜

エリア

主に都市部 ※地方でも融資が出る場合あり

融資条件

頭金を2割以上
※共同担保できる物件が必要。担保ない場合は6割以上必要
※組成手数料(融資額の2.16%)を払う必要があり

属性

特に制限なし
※不動産投資関連の法人(資産管理法人)への融資も可能

 

借りやすさという点では、非常に使い勝手のよい金融機関であったことが間違いありません。

 

属性が高くない人が一気に不動産を購入できたのも三井住友トラストL&Fがあったからとされている時期がありました。

 

築古系の物件でキャッシュフローを作っていく王道のスキームとしては、概ね下記のような方法です。

築古不動産スキーム

1)現金で築古戸建を購入する
2)購入した築古戸建を担保に中古アパートの融資を受ける

「築古物件で不動産投資」を進める不動産投資家の多くはこの方法を進めています。しかしこれはキャッシュフローが10数%以上出ていた物件に限ります。

 

今は地方含めて、全室空室物件やリフォームが必要など難しい条件でなければ出てこない条件です。

 

初心者のサラリーマンであれば難易度の高いスキームです。

築古スキームも閉じられた三井住友トラストL&F

三井住友トラストL&Fの築古物件による不動産投資スキームも閉じられたという話を今年の夏あたりから出ていました。

 

しかし今回の増益となった理由が「不動産仲介関連の手数料」あるのでれば、別の形での不動産に関する融資を行っていたことになります。

 

新築ワンルームマンションなどでの利用が増えている可能性もあります。

 

いずれにしても融資が出るとはいえ、三井住友トラストL&Fはノンバンク系です。

 

物件を購入する際は、まずメガバンクや地銀などの利用を優先して考えるべきです。

 

どうしてもメガバンクや地銀が使えない場合に、ノンバンク系を使うという考え方のほうが長期的には賢明です。

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