金融機関からの連絡
年度末に向けて金融機関も融資に関する動きが出てきています。まずは現状の把握なのでしょうか。物件の収支に関するヒアリングが活発になってきているとの噂です。
私も某金融機関(不動産投資に積極的な銀行)に借り入れをしています。4年ほど前に借り入れをしたのですが珍しく担当者から電話があり、物件の収支明細を提出してほしいとの問い合わせでした。
家賃と収支があっているのか
まず目的としては「家賃とその年間の収支を確認したい」という名目でした。新築アパートを初めて購入したこともあり当時は収支計画もアパート会社が作成したものを提出していました。
ここはひとつのポイントになるのですが、空室率などを度外視して良いようにシミュレーションを提案するアパート会社もあります。少し疑問に感じるようであれば自分で作成して提出した方が無難です。
新築アパートは「新築プレミアム」と言われる高めの家賃設定をしている場合があります。最初の借主が一巡する3〜4年ほどは家賃がキープできますが、そのあとは競合に合わせなければ空室が埋まらないという事態になります。
ちょうど4年目に入る頃なので、実際の収支計画と家賃に乖離がないかの確認に来たのではないかと予想します。
収支を証明するものとして自主管理であれば銀行の通帳などを用意する必要があります。これはかなり面倒なことです。
対象アパートはアパート会社に全て管理をしているので明細を毎月の振込時期にPDFファイルで確認できるようになっています。
今回もそのPDFファイルを送るだけで対応できたので管理会社のサービスに非常に助かりました。この点でもメールやインターネットでも管理対応ができる会社にアパート管理をお願いするべきだと思います。
本当は1物件1法人についての確認か
久しぶりの電話だったので、世間話程度に「融資」に関して厳しくなっているのではと質問をしてみました。
基本的にはスタンスは変わらず「良い属性(勤続状況、金融資産、良い物件(収支が安定)であれば相談に乗ります。借り換えも大丈夫です」との回答でした。
あえて揺さぶる感じで「法人でも大丈夫ですか」の問いに関しては、「個人でも法人でも基本は変わりません」との回答した。
またはっきりとは言及しなかったですが「物件ごとの法人への融資がないか」は調査しているような回答もあり「1物件1法人」に関してはセンシティブな対応をしている印象でした。
金融機関は「長期的なお付き合い」が基本正しいと思います。特に今後もお世話になるであろう金融機関は基本的には問い合わせに対しては誠意を持って対応すべきかと思います。
最近は「借り換え成功」的な話を聞くことが少なくなりましたが、やはりこれは最終手段だと思います。
収支が合わなく持ち出しが発生するようであれば仕方がない選択です。
「借り換え」することでコストも時間も必要ですが、何よりもビジネスとしてのコミュニケーションスキルが問われます。
借り換えされた金融機関がマイナス評価になるので、全てがwin-winとはいきません。昨今、金融機関と良い関係を保つのも安定してアパート経営に必要なスキルなのではないかと思います。