スルガ銀行と新生銀行と提携で不動産融資はどうなる

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スルガ銀行 まずは新生銀行との包括提携

スルガ銀行の再興に向けて、いよいよ外部からの支援が本格化してきました。

経営再建中のスルガ銀行は13日、新生銀行と包括提携する方針を固めた。新生銀から数%の出資を受け入れ、住宅ローンをはじめ個人金融業務を軸に幅広く連携する。

新生銀の支援を受けながら、投資用の不動産向け融資をめぐる資料の改ざんなど不正行為で失った信頼の回復をめざす。

引用:ヤフーニュース

今回は新生銀行のみの支援を受けるのではなく、選択肢の一つということです。先日、家電量販大手のノジマがスルガ銀行の支援に乗り出したとの報道がありました。

ノジマはすでに5%弱を取得していることで、キャッシュレス社会の本命サービスの一つであるスマートフォン(スマホ)決済などで連携の可能性を検討しているようです。

スルガ銀行はこの他の支援元としてりそなホールディングスやSBIホールディングスとも提携交渉を進めてきたが、りそなホールディングスはすでに交渉から撤退した模様です。

個人ターゲットに絞ったローンに特化

新生銀行の前身は「株式会社日本長期信用銀行」という名前の銀行でした。しかし平成10年(1998)経営破綻し一時国有化されています。平成12年(2000)外資系投資ファンド傘下に入り現在の社名に変更し、東証1部上場の金融機関でもあります。

新生銀行は、今でこそ普通ですが銀行手数料が0円にするなど画期的な手法で知名度をあげていました。インターネットバンキングへの参入も早く、住宅ローン分野でも先進的な取り組みを行い個人へのサービスにおいては他行と比較して差別化ができています。

しかし先の国有化に対する公的資金返済の目処が立たない状態でもあるようで、新生銀行グループでもある消費者金融のレイクが有名な銀行でもあります。最近は「初めての方向けのレイクALSA」がCMでも賑わっているかと思います。

スルガ銀行と提携する新生銀行は、法人営業が得意という金融機関ではないようです。今回の提携によって、個人向けサービスの充実を図るのではないかと思います。

報道によるとスルガ銀行は単身女性や外国人ら個人顧客層を独自に開拓してきました。住宅ローンで新生銀行の融資要件を満たさない借り入れ希望者をスルガ銀行が引き受けるといった連携を予想されているとのことです。

投資用融資の全貌が明らかになる

一方、スルガ銀行はが1.7兆円の投資用不動産向け融資を対象に実施した全件調査では書類改ざんなどの不正行為や、不適切な行為が疑われる融資が1兆円規模に達したとの発表をしています。1兆円とは途方もない金額です。

しかも、このうち5千億円強は、借り入れ希望者の預金通帳の改ざんなど明らかな不正行為が見つかったとされています。実にスルガ銀行の投資用不動産向け融資全体の約6割に達します。物件の契約書を偽造したりする不正行為が合計で約8千件というから驚きの連続です。

まともな融資がなかったのではないかと思われます。また物件を購入するために通常必要な1割(諸経費など)に対しても、融資対象であるサラリーマンらは潤沢な自己資金を用意できないこともあります。

その際に不動産業者がスルガ銀行の条件を形式的に満たすため、一時的に「自己資金」を立て替えた可能性があると言及しています。

不動産業界にはお馴染みのグレースキームだったかもしれませんが、不正融資のオンパレードのような調査結果が出た感じです。

スルガ銀行は国に管理される環境に落ち着いたのか

本日のスルガ銀行は。報道に対するコメントとして「公式な発表ではない」と言及しています。何れにしても5月15日に正式な発表がでると思われます。

前途多難ではありますが、公的資金返済中の新生銀行が提携することによって、揃って国の配下に落ち着かせたような感じもいたします。

以前のような不動産投資への融資はもうないと思いますが、個人へのローンという切り口でどこまで独自性のあるサービスを出すことができるか期待したいところでもあります。