レオパレスの空室数は82,080戸か

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レオパレスの入居率は予想通りに低下

賃貸アパート大手のレオパレス21は8日、2月の入居率が前年同月より6.8ポイント低い85.6%だったと発表しました。予想通りの展開です。

施工不良問題が顕在化しての影響が大きいと思いますが7カ月連続で前年水準を割り込んいます。施工不良問題が発覚して以降、工事のため入居者募集を停止しているという理由ですが、繁忙期に入る前とはいえさらに悪化していくのではないかと思います。

アパート会社の評価する指標として「入居率」があります。利回りも重要ですが実際の入居率が高いかによって「運営管理力」「物件の競争力」の目安となるでしょう。

アパート業界の入居率の曖昧な定義

しかしながらこの「入居率」は定義が業界で統一されておらず曖昧です。年間を通じての場合であれば良いのですが、酷い場合は3月の繁忙期だけを計算して公表している会社もあるようです。

大手アパート会社のホームページで公開している一覧です。

会社名 入居率 補足
シノケン 98.9% 2017年3月時点
TATERU 98.4% 記載なし
大東建託 97.1% 家賃ベース入居率=1-(空室物件の借上家賃支払額/家賃総額)
東建コーポレーション 98.1% 賃貸建物の当連結会計年度末の入居率

軒並み97%以上となっておりますが、時期が特定されていたりと瞬間的な入居率にも思えます。年間通じてであれば入居率はさらに低下しているのではないでしょうか。

そう考えるとレオパレスの85.6%はアパート業界の基準からするとかなり低い数値になります。

85.6%もあるじゃないかと思うかもしれませんが、管理戸数が多いレオパレスであれば影響が大きいです。

レオパレスの2018年3月期 決算概要の資料を見ると57万戸とされています。入居率が85.6%ということは空室率が14.4%になります。

570,000(戸) × 14.4% = 82,080(戸)

実に8万戸の部屋の家賃が入ってこないとなるとかなりの影響になっています。全てサブリースではない前提ですが1部屋が、50,000円とした場合、単純計算で41億円の損失となります。

82,080(戸) × 50,000円 = 4,104,000,000円(≒41億円)

さらに決算資料では「単身賃貸住宅の管理戸数 日本NO.1」と書かれています。ワンルームないし1K、1DKのアパートを中心に管理をしているということです。

ファミリー物件と異なり単身者向けは短期間での契約が多くなるので年間を通して入居率の変動が激しい傾向にあると思います。実際の入居率は85.6%ではない可能性が高く、さらに損失額が増えていると予測されます。

アパート建築受注数も低下しダブルパンチ

入居率の同時に建築受注高も21億円と前年同期比の61%と減ったことを発表しました。このような状態でも受注していることに驚きではありますが、TATERUと同じように新規受注ができない状態に陥りそうです。

TATERUの入居率も怪しいところがありますが、物件自体が施工不良のイメージがないためまだ壊滅的ではありません。

「建物も作れない」「人も入らない」アパートを大量に持っているダブルパンチ状態のレオパレスは先行きがさらに厳しくなりました。入居者への対応、オーナーへの謝罪、工事会社の調整、銀行への説明と問題が山積みです。

現場が疲弊し退職する人も増えてくるかもしれません。そうなると予定のスケジュールがさらに遅れる可能性もあります。国交省の指示通りに夏までに補修工事を間に合わせるために、付け焼き刃的な補修工事をすれば二度と入居者とオーナー顧客は戻ってこないでしょう。

流石に経営層も「現場が勝手に行った」とは二度と言えません。自ら陣頭指揮を取れる経営層なのか、一切表舞台に出てこない経営層なってしまうのか選択を間違えないで欲しいと思います。